「フッ素加工の鍋を空焚きすると体調が悪くなるって聞いたことあるけど?」
「テフロン製の鍋って健康によくない成分が含まれているって本当?」
フッ素加工の鍋を使うにあたって、こんな声を聞いたことはないでしょうか。
フッ素加工の鍋は、世の中に非常にたくさん出回っているフライパンです。
そんな鍋を使っていて、健康を害してしまうと聞いてしまうと不安ですよね。
本記事では、フッ素加工の鍋がなぜ危険と言われるかの理由や、対応方法を紹介します。
また、安全性が高く安心感を持って使えるフライパンをご検討の場合はクーベルのステンレスフライパンをご検討ください。
ステンレスは温まりにくく冷めにくい素材なので、食材を入れたあとも温度が下がりにくいという特徴を持っています。加えて、予熱を行うことによって油分を多く含む肉や魚などの食材は無油調理を行うことも可能で、余分な油とカロリーを抑えた健康に良いヘルシーな料理が楽しめます。
ぜひこの機会に、一生モノのフライパンをお手に取ってみてください。
フッ素加工の鍋が危険と言われている理由
フッ素加工の鍋は、鍋にフッ素コーティングすることで食材をくっつけづらく、焦げづらくしています。
しかし、フッ素加工がはがれた場合や高温になってしまった場合、フッ素加工自体やフッ素からでるガスで体調が悪くなる可能性があります。
なぜフッ素加工の鍋が危険と言われるかを紹介します。
コーティングがはがれ口に入ると危ないから
フッ素加工の鍋が危険と言われる理由の1つ目は、フッ素コーティングがはがれた場合に危険だからです。
ただ、実際にはコーティングが口に入ったとしても吸収されず、ほとんどの場合は体にとどまらずに体外に排出されます。
そのため、フッ素コーティングが体内に入ったとしても、体への影響はほぼありません。
とはいえ、体内に少しでも有害かもしれない物質が入るのがいやな場合は使わない方が無難です。
また、はがれたコーティングの中に「さび」などが混ざっている場合があるため、コーティングがはがれはじめた場合は寿命と判断して早めに交換しましょう。
熱し過ぎると有毒ガスが出るから
フッ素加工の鍋では、熱しすぎると有害ガスが発生する場合があります。
というのも、フッ素コーティングの主成分であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を360℃以上に熱した場合、有害な蒸気(ガス)が発生するからです。
普通に調理する分には360℃以上まで熱するケースはほとんどありませんが、例えば強火が推奨される中華料理などではもしかすると360℃以上になってしまう可能性があります。
また、360℃以上になってしまう一番の原因は、空焚きです。
そのため、フッ素加工の鍋に限らず、フライパンなど熱する調理器具では空焚きが禁止されています。
PTFEとPFASを混同している人が多いから
PFASとは、有機フッ素化合物中で、ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物の総称で、PFAS自体は10,000種類以上の種類があります。
PTFEはPFASに含まれる有機フッ素化合物ではありますが、360℃以上まで熱さなければ危険性はありません。
PFASの中で危険性が指摘される有機フッ素化合物は、PFOA(パーフルオロオクタン酸)とPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)で、毒性や発がん性などがあります。
ただし、PFOSは2018年にすべての用途での利用を禁止、PFOAは2021年以降一部用途を除き利用禁止になっているため、これから新品の鍋を購入する場合は気にする必要はほぼありません。
フッ素加工そのものが危険ではない|PFAS規制がある理由
PFASとは、フッ素と炭素が結合してできた有機フッ素加工物と呼ばれる化学物質で、海外でPFASと総称されています。
有機フッ素加工物には色々な種類があり、テフロンもPFASの一部です。
ヨーロッパの一部では、PFASを規制する動きがあります。
そこで、なぜPFASが規制されるかを紹介します。
PFAS自体に毒性はない
PFASに毒性があるかどうかという点だけでいえば、PFAS自体に毒性はありません。
PFAS自体に毒性がある場合は、「規制」ではなく「禁止」になります。
毒性があるのはPFOSやPFOA、PFHxSなどで、これらは「禁止」されています。
しかし、有機フッ素加工物(PFAS)はヨーロッパなどを中心に使用が「規制」されている事実があります。
ということは、PFAS規制は、毒性ではない理由で規制されているのです。
PFAS規制は環境負荷を軽減することが目的
PFAS自体に毒性はありませんが、分解されづらい物質です。
例えばPFASが人体に入ってしまったとしても、体内で吸収されることはほとんどなく、そのままの物質が外に排出されます。
問題なのは、空気中に溶け込んだPFASも分解されづらく、大気中に残ってしまう(環境残留性が高い)のです。
分解されづらく環境残留性が高いPFASで土壌が汚染される可能性など環境負荷を軽減する目的で、PFASの使用を規制しているのです。
ヨーロッパの一部の国でPFASが規制された動きを見て、ヨーロッパ以外の国でも追随するメーカーが出てきています。
日本では、規制はしていないものの専門家会議のようなものが立ち上がっており、注目度が上がっています。
PFAS規制が市場に与える影響
PFASが規制されるということは、PFASに変わる物質や製品を開発する必要があります。
代替品の開発には莫大なお金や時間などのコストがかかるものの、代替品の品質によっては膨大なお金が手に入るビジネスです。
特にヨーロッパにビジネス展開している会社では、猶予期間はあるものの代替品があろうがなかろうがPFASが規制される事実は変わりません。
日本のメーカーでは、三井化学が「ミペロン」や「リュブマー」という製品を開発、販売しています。
当然ながら、代替品の方が元の製品よりも優れているものであればあるほど、代替品の利用率が上がります。
フッ素加工の鍋が心配な場合|体に安全な鍋の選び方
この素材であれば安全、という鍋の種類を紹介します。
表面が加工(コーティング)されている中でも安全な鍋と、加工(コーティング)されていない安全な鍋を紹介します。
加工(コーティング)されているものから選ぶ
加工(コーティング)されているものから選ぶ場合、加工(コーティング)されているものがはがれづらい、もしくはコーティングされている物質が安全な製品がおすすめです。
加工(コーティング)のおすすめ鍋
- ダイヤモンドコート
- チタンコーティング
- セラミックコーティング
ダイヤモンドコートは、フッ素加工の中にダイヤモンドの粒子を混ぜたコーティングです。
フッ素加工は耐久性が低く、コーティングが剥がれやすいという弱点があります。
そこで、フッ素加工にダイヤモンド粒子を混ぜ、コーティングの耐久性を上げています。
チタンコーティングは、フッ素加工の中にチタンをコーティングすることで、ダイヤモンドコート以上の耐久性を誇っています。
セラミックコーティングは、フッ素加工よりも安全と言われるセラミック(陶器)でフライパンをコーティングしています。
セラミック自体が脆いという特徴があり、耐久性としてはあまり高くないため、定期的な買い替えが必要です。
加工(コーティング)されていないものから選ぶ
次に、加工(コーティング)されていない製品を紹介します。
加工(コーティング)されていないおすすめ鍋
- 鉄製
- ステンレス製
鉄製の鍋は、通常の鍋より重いものの、その分熱伝導性が高く丈夫です。
また、鉄製の鍋では鉄分が少しずつ溶けているため、体内に必要な鉄分が補えます。
ただし、サビやすい点や普通の鍋と比べてお手入れが大変といったデメリットがあります。
ステンレス製の特長は、鉄鍋よりは軽い点と錆びづらい点、シルバーの見た目が良いといったメリットがあります。
デメリットは、食材がくっつきやすい点と熱伝導率が低い点です。
ステンレス鍋自体をしっかりとあたためるなどの工夫が必要です。
フッ素加工が心配ならクーベルの深型ステンレスフライパンもおすすめ
もう1つおすすめなのが、底が深い(深型)深型ステンレスフライパンです。
クーベルの深型ステンレスフライパンは、表面は未加工のため安全です。
フライパンであるにもかかわらず、深さが8cmと普通のフライパンより深いのが特長です。
例えば、煮込み料理などはクーベルの深型ステンレスフライパンでも問題なくできます。
ステンレスフライパンの特長として、熱伝導率は低いものの、一度温まってしまえば保温性が高い点が特長です。
クーベルの深型ステンレスフライパンは、通常のステンレスフライパンでは弱点の熱伝導率を高めるために、3層構造になっています。
3層構造にしたことで、熱伝導率の改善に加えて、ステンレスフライパンのもう1つの弱点である「重さ」もカバーしています。
当然ながら、フライパンとしても使えるため、1つのフライパンでできる料理のバリエーションが増えます。
安全な鍋を探したいのであれば、クーベルの深型ステンレスフライパンも検討してみましょう。
ぜひこの機会に、一生モノのフライパンをお手に取ってみてください。
フッ素加工の鍋の危険性に関するよくある質問
実は、鍋以外の調理器具にもフッ素加工は使われています。
そこで、鍋以外の調理器具や世の中にあるフッ素加工に関する「危険性」に関するよくある質問を調査しました。
フッ素加工フライパンは発癌しますか?
フッ素加工フライパンは、フッ素加工鍋と同じく、2021年以降の製品であれば、発癌性のある物質は使われていません。
しかし、古いフッ素加工フライパンを使っている場合、もしかすると毒性や発がん性があるPFOSやPFOAが使われている可能性があります。
長年使っていて、フッ素加工がはがれかかっているフライパンを使っているのであれば、フライパンの寿命と考え、買い替えましょう。
フッ素とテフロンの違いは何ですか?
テフロン加工は、テフロンという樹脂を使い鍋やフライパンなどの表面をコーティングしています。
もしかすると、フッ素加工よりもテフロン加工の方が知名度は高いかもしれません。
というのも、テフロンというのは開発元のデュポン社(現ケマーズ社)により商標登録された名称で、実はフッ素樹脂の一種でしかありません。
デュポン社(現ケマーズ社)が製品を販売する際の営業戦略としてテフロン加工を広めたことにより、テフロンが広く認知度を得た言葉になりました。
テフロン加工という言葉がでた場合は、フッ素加工と考えていれば間違いありません。
本当に安全なフライパンはどれですか?
安全なフライパンの条件として、安全な物質が使われている点が上げられます。
本当に安全なフライパン
- ステンレス製フライパン
- 鉄製フライパン
- セラミック製フライパン
ステンレス製フライパンが安全な理由は、ステンレス自体が安全だからです。
ステンレスは、フッ素加工などとは異なり、高温になったとしても有害物質は発生しません。
ただし、表面がコーティングされている場合は注意が必要です。
次に、鉄製フライパンも安全なフライパンです。
鉄製フライパンは、高温調理をした場合に鉄分が料理に溶け出すものの、鉄分自体は体内で必要な成分のため、普通に料理する分には問題ありません。
ただし、日々のお手入れ(油ならし(シーズニング)や油かえしなど)が必要です。
最後は、セラミック製フライパンです。
セラミック素材は、ステンレス素材と同じように高温でも有害物質は発生しません。
ただし、あくまで表面を加工しているだけのため、ステンレス製や鉄製よりも寿命が短く、コーティングが劣化した場合は買い替えが必要です。
まとめ
本記事では、フッ素加工鍋の危険性について紹介しました。
フッ素加工自体に毒性はなく、はがれてしまったフッ素樹脂が体内に入ってもほとんどの場合は体外に排出されます。
ただし、フッ素樹脂自体が分解しづらい樹脂のため、体外に排出されなかった場合は、体内ではほぼ吸収されません。
また、空焚きして鍋自体が高温になってしまうと、毒性があるガスが発生する場合があります。
ステンレス製の鍋など危険性がほとんどない鍋もあるため、不安に感じるのであれば、安全な鍋への乗り換えを検討しましょう。