フライパンを使っていると、以下のような悩みを良く聞きます。
「フッ素加工フライパンはすぐに表面が焦げ付いてしまう」
「一生使えると言われる鉄製フライパンを購入したけど、食材とくっつきやすくて使い物にならない」
フライパンの寿命は、一般的には表面が焦げ付きやすくなったタイミングです。
しかし、一生涯使えると言われるフライパンであっても、使い方が悪ければすぐに寿命が来てしまいます。
そこで本記事では、フライパンの素材別に、長持ちさせるコツを紹介します。
また、長く使えるフライパンをご検討の場合はクーベルのステンレスフライパンをご検討ください。
ステンレスは温まりにくく冷めにくい素材なので、食材を入れたあとも温度が下がりにくいという特徴を持っています。加えて、予熱を行うことによって油分を多く含む肉や魚などの食材は無油調理を行うことも可能で、余分な油とカロリーを抑えた健康に良いヘルシーな料理が楽しめます。
ぜひこの機会に、一生モノのフライパンをお手に取ってみてください。
【素材別】フライパンを長持ちさせる使い方
フライパンを長持ちさせる使い方には、「調理の方法」と「利用後のお手入れ」の2つのポイントがあります。
素材にあった使い方で、フライパンを長持ちさせましょう。
ステンレスフライパン
ステンレスフライパンは、素材のステンレスが頑丈でサビに強く、お手入れが他のフライパンに比べると楽な部類
しかし、使い方を間違ってしまうと、数年程度で使えなくなってしまう可能性があります。
ステンレスフライパンを長持ちさせる方法は2点です。
- しっかり熱してから使う
- もらいサビを受けないように保管する
ステンレス素材の特徴として、表面があたたまる時間がアルミやセラミックに比べて時間がかかるため、予熱でしっかり熱するのがポイントです。
もう1つは、フライパンを保管する際、他の素材とくっつけて保管した結果サビがでる場合があるので気をつけましょう。
鉄製フライパン
鉄製フライパンは、頑丈で高温に強く、長持ちしやすいフライパンです。
ただし、何も考えずに鉄製フライパンを使ってしまうと、すぐに使えなくなるため、お手入れが重要です
鉄製フライパンを長持ちさせるコツは4点です
- 購入後やサビ落とし後は「油ならし」をする
- フライパンを使うときはしっかり熱した後に「油かえし」をする
- 洗剤を使わずに洗う
- 洗ったあとは空焚きして水分を飛ばし、薄く油をなじませる
鉄製フライパンを長持ちさせるには、油をなじませるのがポイントです。
アルミフライパン
アルミフライパンは軽い素材でできていて、表面には何もコーティングされていない製品が一般的です。
アルミフライパンを長持ちさせるコツは以下の3点です
- 購入直後は酸化皮膜(ひまく)をつくるためにコメの研ぎ汁とクズ野菜を煮立たせる
- フライパンを使う前にしっかり熱する
- 油ならしや油かえし
アルミフライパンを購入して最初にすることは、黒ずみを抑えるために酸化皮膜を作ることです。
また、アルミフライパンは、他のフライパンよりも油が馴染みづらいという特徴があります。
そのため、フライパンを使う前に温める予熱や、予熱後にする油かえし、お手入れの際にする油ならしで油をフライパンになじませます。
セラミックコートフライパン
セラミックコートフライパンとは、表面はセラミック加工されていて、本体はアルミ素材のフライパンです。
セラミックコートフライパンを長持ちさせるコツは3点です。
- 油を表面全体に塗ってから加熱する
- 中火以下で調理する
- コーティングを剥がさないように食器用洗剤とスポンジで洗う
セラミックコートフライパンを長持ちさせるには、表面のセラミック加工を長持ちさせるのがポイントです。
セラミックコートフライパンは焦げ付きやすく、焦げ付きを抑えるために表面を熱する前に油を塗り込みます。
強火は使わずに中火以下で調理する理由は、急激な温度変化でコーティングが劣化するためです。
フッ素加工フライパン
フッ素加工フライパンは、表面にフッ素加工がされているフライパンで、長持ちさせるポイントはセラミックコートフライパンと似ています。
フッ素加工フライパンを長持ちさせるコツは4点です。
- 中火以下で調理する
- 木製やシリコンなどやわらかい素材の道具を使う
- 食材はそのままにせず、別の容器に入れ替える
- フライパン使用直後に水をかけて冷やさない
フッ素加工フライパンは、安く購入できる反面、フッ素加工が剥がれやすい点がデメリットです。
とくに金属製の調理道具を使った場合、フッ素加工がすぐに剥がれるため、やわらかい素材の調理器具を使いましょう。
調理・用途別のフライパンの使い分け方
フライパンの素材によって熱伝導率や保温性などが異なり、得意料理などが異なります。
それぞれのフライパンの得意料理を意識することで、料理がさらに美味しく作れます。
こだわりたい方はぜひ、フライパンを使い分けましょう。
ステンレスフライパン
ステンレスフライパンは、一度表面が温まってしまえば保温性が高く、余熱で調理もできるため、長時間火をかける料理が得意です。
例えばステーキやパンケーキなど、焼き色をつけたい料理の場合、強火で焼きすぎると焦げてしまうため、ステンレスフライパンが使いやすいです。
また、煮込み系の料理やジャムのような煮詰める料理も、弱火で長時間火にかける料理としておすすめです。
一方で、チャーハンや焼きそばなど、強火で豪快に炒める料理は苦手です。
ただし、フライパンの中では万能で、普段使いでは使いやすいフライパンです。
鉄製フライパン
鉄製フライパンは、すぐに表面が温まる熱伝導率の高さと熱に強い特徴から、炒めものが得意です。
鉄製フライパンでは油を大量に使うため、大量の油と強火で一気に炒めます。
鉄製フライパンが頑丈なため、金属の調理器具を使っても問題ありません。
そのため、チャーハンや肉野菜炒め、餃子など中華料理と非常に相性が良いです。
一方で、茹でや蒸し料理など、弱火でじっくり火をかける料理には向きません。
アルミフライパン
アルミフライパンの特徴は、熱伝導率の高さと製品の軽さがメリットです。
また、熱しやすく冷めやすいというのも、アルミフライパンの特徴です。
熱伝導率の高さから水分が飛ばしやすいという特徴があり、イタリアン料理に向いています。
特にパスタやリゾットなど、温度調整が難しい料理に相性が良い点がポイントです。
ただし、例えば、高温でずっと調理する、油をなじませずに調理するなど、普通のフライパンでは問題なさそうな調理法であっても、フライパンが変形や変色しやすいというデメリットがあります。
セラミックコートフライパン
セラミックコートフライパンは、熱伝導が高く、焦げ付きにくいのが特徴です。
強火は厳禁ですが、火の通りが均一のため、中火以下でしっかりと火を通していくのがセラミックコートフライパンのコツです。
例えばお好み焼きのような、火が通るのに時間がかかる料理や、ハンバーグのような弱火でじっくり火を入れていく料理が得意になります。
表面のセラミック加工が剥がれてしまうと焦げ付きやすくなるため、食材がくっつきやすくなったなと感じたら買い替えが必要です。
フッ素加工フライパン
フッ素加工フライパンの特徴は、セラミックコートフライパンと似ていて、熱伝導が高く、焦げ付きにくい特徴があります。
そのため、苦手料理が少ないというのがフッ素加工フライパンの特徴です。
ただし、セラミックコートフライパン以上に表面加工が剥がれやすく、寿命という点では一番短いフライパンになります。
バランスは良いものの、定期的な買い替えが必要という点に注意が必要です。
これだけは覚えておきたいフライパンのNGな使い方5選
フライパンを長持ちさせるにあたり、やらないでほしい使い方を紹介します。
ただし、フライパンの素材によってNGな使い方が異なる点に注意が必要です。
熱いうちに水につける
フライパンの中でも、コーティングしているセラミックコートフライパンやフッ素加工フライパンは、熱いうちに水につけるのはNGです。
理由は、急激な温度変化でコーティングが剥がれる可能性があるからです。
よくある光景として、油が固まる前に水をつけてしまう行動がありますが、急激な温度変化を引き起こすため、商品寿命が短くなります。
油汚れを落とす場合は、自然にフライパンが冷めた後にキッチンペーパーなどで拭き取ります。
頑固な油汚れを落としたい場合は、フライパンが冷めてからぬるま湯につけるのがコツです。
硬い調理器具や金属タワシを使う
表面がコーティングされているフライパンはもちろんのこと、鉄製フライパンや一部のステンレスフライパン以外のほとんどのフライパンでは、硬い調理器具や金属タワシはおすすめしません。
理由は、表面に傷がつくことで製品寿命を短くするからです。
表面が加工されているフッ素フライパンやセラミックコートフライパンはもちろんのこと、アルミフライパンであっても表面に傷つくことで食材がくっつきやすくなります。
クレンザーで洗う
クレンザーは汚れがしっかり落ちる洗剤ですが、研磨剤が含まれているため、クレンザーを使ってしまうと、硬い調理器具や金属タワシと同じようにフライパンの表面を傷つけてしまいます。
そのため、フライパンを洗う場合はクレンザーを使わず、中性洗剤で洗います。
焦げ付きなどでどうしてもクレンザーが必要な場合は、専用の製品を使いましょう。
食材を入れっぱなしにする
フッ素加工フライパンや鉄製フライパンでは、食材を入れっぱなしにしてしまうとフライパンが長持ちしません。
フッ素加工フライパンで食材を入れっぱなしにした場合、フライパンの表面から調味料などが浸透し、フッ素加工が剥がれやすくなります。
鉄製フライパンで食材を入れっぱなしにした場合、食材の塩分や酸などが原因でフライパンが錆びてしまいます。
鉄製フライパンであれば、多少の錆びは落とせるものの、錆びを落とした後は、購入時と同じように油ならしをする必要があります。
空焚きする
鉄製フライパン以外のフッ素加工フライパンやセラミックコートフライパン、アルミフライパンでは空焚きが原因で寿命が短くなります。
フッ素加工フライパンやセラミックコートフライパンの場合、空焚きすることでコーティングが剥がれやすくなってしまいます。
アルミフライパンの場合は、空焚きすることで急激な温度変化が発生することで変色、最悪の場合は変形してしまうのです。
ステンレスフライパンも空焚きで変色してしまう場合があるものの、ステンレス用研磨剤などで洗えばきれいになります。
フライパンの使い方に関するよくある質問
フライパンを長持ちさせる上で、よくある質問を紹介します。
フライパンを長持ちさせたい方は、よくある質問の内容をぜひ押さえておきましょう。
初めてフライパンを使うときはどうしたらいいですか?
一部のフライパンでは、使い始める前に事前準備することで、フライパンを長持ちさせることが可能です。
鉄製フライパンの場合は、使い始めに「油ならし」(シーズニング)を行い、フライパンを油になじませます。
アルミフライパンの場合は、コメの研ぎ汁とクズ野菜を煮立たせ、酸化皮膜(ひまく)をつくります。
ちなみにステンレスフライパンはサビに強いという特徴があるのですが、ステンレスは最初から酸化皮膜で覆われているため、事前準備なくフライパンが使えます。
フライパンを使ったあとはどうすればいいですか?
フライパンを使った後は、フライパンに合わせたお手入れをすることで、フライパンが長持ちします。
例えば鉄製フライパンの場合は、フライパンの表面が熱いうちにお湯やお水で表面を洗います。
鉄製フライパンでは洗剤がNGで、洗剤を使ってしまうとなじませた油が取れてしまいます。
フッ素加工やセラミックコートフライパンの場合は、自然に冷やした後に洗剤やスポンジで表面を傷つけないように洗います。
ステンレスフライパンの場合は、温度変化に強く、表面が加工されていないため、他のフライパンと比べた場合、お手入れが楽です。
フライパンの油ならしはどうやってする?
鉄製フライパンでよく行われる油ならしは、表面に油の膜を作り、食材のくっつきや焦げを抑えるために行います。
油ならし方法の一例を紹介します。
- 中火以上で空焚きし、表面から汚れや水気を飛ばす
- 火を止めた後にフライパンに油を1/2~1/3程度入れる
- 弱火で3~5分程度加熱し、油の膜を作る
- 火を止めた後、フライパンの油を捨てる
- 表面に薄くのこった油を、キッチンペーパーなどですり込むように油を拭き取る
油ならしは、購入直後はもちろんのこと、焦げがつきやすくなったタイミングなどで行います。
まとめ
本記事では、素材別フライパンを長持ちさせる方法を紹介しました。
ポイントとしては、ほとんどのフライパンでは料理前の準備やお手入れをしっかり行うことで、長持ちさせることが可能です。
しかし、表面がコーティングされているフライパンは、いくら長持ちさせようとしても限界があります。
また、鉄製フライパンやアルミフライパンを長持ちさせるには、油かえしや油ならしなど、お手入れが大変です。
今回紹介した中では、ステンレスフライパンのお手入れが楽で、料理前の準備についても予熱をしっかりするのみです。
もしも普段使いのフライパンを検討していて、長持ちできるフライパンを検討している場合は、ステンレスフライパンを検討してみましょう。